エネルギー源となる栄養素（炭水化物・脂質・たんぱく質）

５大栄養素と言われ炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルのうち、エネルギーを作るのは、炭水化物、たんぱく質、脂質の３種類です。

イヌ・ネコにおける食餌のエネルギーの分配

代謝エネルギー（ME）

食事中に含まれるエネルギーが、すべて体内に吸収され、利用されるわけではありません。排泄（糞便や尿）される分などを除き、体内で利用されるエネルギーを代謝エネルギー（ME）いいます。消化率などを考慮し、各栄養素1gあたりの代謝エネルギーを計算する係数（修正Atwater係数）は次のとおりです。

食事に含まれる炭水化物、たんぱく質、脂質は消化分解され、それぞれ糖、アミノ酸、脂肪酸として体内に吸収されます。これらの栄養素は活動のエネルギーや体の構成要素として利用される。そして過剰なエネルギーは中性脂肪に変換され体脂肪として蓄積されます。
糖は万能のエネルギーで、血流に乗り全身に運ばれますが、一部は肝臓や筋肉でグリコーゲンに変換されて貯蔵されます。血液中の糖類が足りなくなると、備蓄されたグリコーゲンが分解されエネルギーとして利用されます。これでも足りなくなると、次にエネルギーとして利用されるのが脂肪です。アミノ酸の利用は、これよりも少なく、例えば運動時であれば、その強度と時間にもよりますが、消費されるエネルギーの5〜15%程度と言われています。このとき主に利用される分岐鎖アミノ酸（ロイシン、イソロイシン、バリン）は、必須アミノ酸の一種で食事から補給する必要があります。